東京都台東区に本拠を置く元・呉服店経営の株式会社平河(旧商号:株式会社鈴乃屋)が、5月21日付で東京地方裁判所へ自己破産を申請し、倒産したことが明らかになった。
1947年に東京・上野広小路で「きもの帯 鈴乃屋」として創業した同社は、全国に呉服専門店「きもの鈴乃屋」を展開し、1983年には165店舗まで規模を拡大した。また、1980年代からNHK大河ドラマの衣裳考証を手掛けるなど、業界内で高い知名度を誇っていた。
しかし、着物需要の低迷に伴い売上の減少が続く中、新型コロナウイルス感染症の影響で結婚式や卒業式などのイベントが中止・縮小され、業績が悪化。会社分割により設立された新会社「株式会社鈴乃屋」が事業を承継する一方、旧会社は現商号に改称し、事後処理を進めていた。
負債総額は30億円を超える見通しである。なお、事業は別会社の支援を受けた新会社が継続している。
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